株式会社PHONE APPLI Interview
株式会社PHONE APPLI Interview
DeployGate Interview

株式会社PHONE APPLI

企業情報

株式会社PHONE APPLI

株式会社PHONE APPLI
https://phoneappli.net

事業内容
PHONE APPLI PEOPLE(組織を強くするコミュニケーションポータル)等クラウドサービスの企画・開発・販売

ご利用中のプラン
DeployGate Enterprise

体験価値の向上に欠かせない!
開発のバリューチェーンに組み込んだ、PHONE APPLI の"DeployGate活用術"とは?

2008年1月に創業した株式会社PHONE APPLIは、「人々がいきいきと働く社会を実現する」をパーパスに事業を拡大し続けています。

「健康経営優良法人2024(ホワイト500)」に認定されるなど多角的な評価を受けている同社は、メイン事業である”組織を強くするコミュニケーションポータル『PHONE APPLI PEOPLE』”の開発において『DeployGate』を活用されています。

今回は、『PHONE APPLI PEOPLE』のプロダクト開発に関わる皆さまに、『DeployGate』の活用方法やプロダクト開発において大切にされていることについて、お話をうかがいました。

SIerからSaaSにビジネスモデルを転換し、250万人以上が利用するサービスへ

PHONE APPLI

ー まずは皆さまの自己紹介からお願いします

指田さん: 私はプロダクトデベロップメント本部長として、弊社の主力事業である、組織を強くするコミュニケーションポータル『PHONE APPLI PEOPLE』の開発全体を統括しています。 PEOPLEシリーズは、ブラウザとアプリそれぞれで機能を提供しており、約100名のメンバーが開発に関わっています。 その中でも今回は、スマートフォン向け開発全体とiOSチームのマネジメントを行っている原さん、Andoridチームのマネジメントを担当する耒住野さん、QAチームのマネージャーの松山さんと一緒に取材を受けられればと思います。 また、マーケティング本部長/事業企画本部長の川嶋さんにも参加してもらっています。

川嶋さん: はじめまして、川嶋です。私は直接開発には携わっていないのですが、新規事業開発やプロダクトマーケティングなどで間接的に関わる機会が多いので、今回は私もお話できればと考えています。

ー ありがとうございます。併せて、会社紹介もお願いしたいです

川嶋さん: 株式会社PHONE APPLIは、2008年1月創業なのですが、もともとはWeb電話帳を提供することで成長してきました。 会社としては順調に成長していたものの、IP電話設備構築工事やオンプレ電話帳といったフロービジネスが売上の大半を占めており、労働集約型でどうしても働く人が疲弊しやすい状態にありました。 そこで、ビジネスモデルの転換を図り、現在では『PHONE APPLI PEOPLE』を基軸としたストックビジネスが中心となっています。また、この変革を通じて、ウェルビーイング経営を実現する会社として、6年連続での「健康経営優良法人」認定をはじめとする様々な賞を受賞できるほどにまで組織が変わってきたという歴史があります。

ー SIerからSaaSに上手く変革できた事例は稀有だと感じます

指田さん: たしかに、このような組織の変遷があったことがプロダクトにも活かされているのかもしれません。 たとえば、元々の事業があったことで、エンタープライズ領域に対する強みを持っていました。さらに、セキュリティを重視する企業が多い中、当社はセキュリティ要件の高いサービスを運営してきた実績があります。そのため、大手企業の厳しいセキュリティ基準にも問題なく対応できています。

川嶋さん: 加えて、チャーンレートがかなり低いことも特徴的です。 『PHONE APPLI PEOPLE』は、導入企業数が4,500社以上、利用ユーザーが250万人以上と多くの方に利用いただいているのですが、利用継続率は98%以上を保っています。 これは機能が丸被りする競合がいないということもあるのですが、それ以上にプロダクトの機能開発や改善がスムーズに行われていることで競合優位性を作れていると考えています。

原さん: そう言ってもらえると嬉しいですね。 エンジニアの立場として、SaaSサービスとしてここまで”コミュニケーション”に向き合ったサービスは他にないと感じます。例を挙げると、自社がウェルビーイング経営の体現を目指していることもあり、課題仮説があった際には自社でまずは実践してから、ちゃんと検証してからプロダクトに反映することもあります。 このような開発ができることはそう多くはないので、事業として強みになるのはもちろん、一エンジニアとしてはユニークで面白い環境だなと感じています。

QAの重要性が高い中でも、『DeployGate』は欠かせない存在

PHONE APPLI

ー 開発体制はどのようになっているのでしょうか?

指田さん: 現在は、いくつかの開発チームが存在しており、スクラム開発を行っています。スクラムは2週間で回しており、今のリリース頻度は2ヶ月に1回です。 BtoBサービスということもあり、リリース前の設定確認など対応事項が多いことに加えて、1度出したものを簡単に修正/撤回できないので今はこの頻度で行っています。

松山さん: BtoBサービスであることに加えて、多くの機能があるサービスだということもあり、QAには力を入れています。 実は約100名が携わる開発組織の中でも、QAに関わるメンバーが25%ほどを占めます。このうち1割が社員、残りが業務委託とアルバイトで構成されるチームでQAを担当しており、広範囲かつ大量のテストを行っています。

ー 『DeployGate』は、いつ導入されたのでしょうか?

耒住野さん: 『DeployGate』は2020年頃から利用を開始しています。 個人的には、バージョン管理が出来るのが便利だと感じていますね。配布する人ごとにバージョンを変えられることはもちろん、自分で確認する中で「過去のバージョンはどうなってたっけ?」と簡単に行き来できるのは助かります。

ー 具体的にどのように活用されていらっしゃるのでしょうか?

原さん: 大きく3つの場面で利用しており、それぞれ「POの確認」「QAチームでの利用」「リリース前の社内配布」が挙げられます。 POの確認については、スプリントレビューのタイミングなどで開発が進んでいるものをPOが確認する際に利用しています。また、POが確認を依頼するメンバーを決めているのですが、必要に応じてビジネスサイドのメンバーにも配布ページを共有して確認してもらうこともあります。 次に、リリース前の検証としてQAチームの多くが『DeployGate』を利用しています。

松山さん: はい、QAチームでは『DeployGate』は欠かせない存在になっていますね。 『PHONE APPLI PEOPLE』はテストのケース数も多く、ケース数だけで数万件にも及びます。もちろん、テストの自動化も進めていますが、平時で30人日で10日間くらいをかけてテストを実施します。 その中で、『DeployGate』を活用しているのですが、ストレスなく使えています。 先ほどもお伝えしましたが、QAチームには色々なメンバーが在籍しており、それぞれバックボーンやスキル、弊社での経験年数が異なります。そのような状況でも、全員が使いこなせていて、オペレーションに組み込まれていることは、すごいなと。

川嶋さん: BtoBサービスを提供している我々にとって何か不具合や検証漏れがあるとクライアントからの信用を損ねる可能性もあるので、QAのオペレーションを支えている『DeployGate』は欠かせないツールになっていますよね。 その点でいくと、リリース前の社内配布も事業にとって大きな役割を担っています。特に、顧客にとって影響が大きいと考えられるリリースがある場合には、ビジネスチームのメンバーで本当にリリースしても問題ないかを念入りにチェックしています。 また、顧客からいただいたフィードバックを反映する場合にも、チェックを行っています。場合によっては、開発中の内容を一部共有することもあり、顧客からの信頼をより強固にすることに寄与していると感じます。

開発のバリューチェーンに組み込まれ、サービスの価値向上に貢献する『DeployGate』

PHONE APPLI

ー 事業に少しでも貢献出来ているのであれば、ありがたい限りです

指田さん: 弊社においては、『DeployGate』は間違いなく開発のバリューチェーンに組み込まれています。私たちの部署のミッションとして、スピード感を持って体験を提供していくことにコミットする必要があると考えています。そのためにも、開発サイクルのスピードを上げて、より良い価値をより早く届けていく必要があります。

ー もし『DeployGate』がなければ、どのような影響があるとお考えですか?

指田さん: それは考えたくないですね。笑 そうなってしまった場合は、オペレーションを再構築するのがかなり大変になりますし、大きな影響を受けてしまいます。具体的には、2ヶ月に1回のリリースサイクルは変わりませんが、その中でリリースできる内容は大きく減ってしまうと考えられます。 そういう意味では、『DeployGate』がなくなってしまうと、サービスの市場価値の減少につながるので、今ではPHONE APPLIの開発になくてはならない存在と言えますね。

ー そう言ってもらえて何よりです

原さん: 加えて、セキュリティの側面でも、安心して利用できます。 プロダクトの性質上、セキュリティ意識が高いのですが、先ほど話に出たバージョン管理だけでなく、アカウント管理を適切に行えるので助かっています。

さらなる活用のために、機能連携を進めたい

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ー ちなみに「キャプチャ機能」は利用されていらっしゃいますか?

松山さん: 機能がリリースされたのは知っているのですが、今は現場では使えていないですね。

ー 「キャプチャ機能」は、手元の端末でスクリーンショットを撮影すると自動でテスト時の詳細な情報を取得し、共有できるので是非試してほしいです!

耒住野さん: 開発者としては、スクリーンショットを撮るだけでこれだけ情報が共有されるのはありがたいです。 様々なバックグラウンドを持った方が関わっている中で、不具合があった場合に共有される情報にはどうしても差分があります。もし情報が足りなければ、追加確認する手間が発生してしまいます。 なので、誰でも簡単に使えて、開発者にとって必要な情報を網羅しつつ素早く共有してもらえるのは助かります。

ー 加えて、「カスタム属性」を付与することで、独自に取りたいデータを取得できるようになるので、併せて使ってみてください!

指田さん: それは良いですね。強いて要望を出すのであれば、このキャプチャ機能を『Jira』と連携できるようになると嬉しいです。 社内ツールとして、プロジェクト管理は『Jira』、全社コミュニケーションは『Teams』を利用しているのですが、これらの基盤となっているツールとの連携が進むと開発がよりスムーズに進められるようになるので。

松山さん: たしかに、今は新しいバージョンがリリースされたら『Teams』から各自に共有しているのですが、ビルドしたら通知が飛ぶみたいな連携ができたら嬉しいですね。

ー 実は、直近で『Teams』との連携機能もリリースされたので、こちらも試してみてください!

社外を巻き込んだフィードバックループを回し、さらなる体験価値の提供を

PHONE APPLI

ー 今後に向けて、注力していくテーマはありますか?

指田さん: 開発組織だけに閉じない話でいくと、社内のコミュニケーション面は注力していくべきテーマだと捉えています。開発部署だけで100名規模の組織に成長したこともあり、伝えたいことがちゃんと伝わっているのか不安に感じることが過去と比較してどうしても増えています。 他にも、人が増えるとコミュニケーション量が増え、チャットコミュニケーションにおける認知負荷も上がります。これも超えていきたい壁ですね。

原さん: たしかに、変更内容の確認をチャットで通知した時に本当に見てもらえているかと感じることはありますよね。一方で、様々なところからチャットで連絡が来るので、確認が漏れることがあるのも分かるので、難しいテーマですね。

川嶋さん: 開発組織だけでなく全社として、どれだけ見てくれているのかや伝わっているのかは追えるようにしたいですよね。 組織が大きくなると、全員とそれぞれ個別にコミュニケーションをとることは現実的ではないので、適切な経路で必要な情報が流通し、適切に伝わっている状態を担保するための取り組みは必要かなと。 それに加えて、社内に閉じないコミュニケーションを意識していくことも必要だと思います。

ー 詳しく、お伺いしたいです

川嶋さん: これから事業を拡大していく上で、社内はもちろんですが、社外の方々、特にユーザーの皆さまと適切にコミュニケーションをとっていくことが大切だと考えています。

指田さん: これは開発の側面からも意識したいですね。 開発において、いかにフィードバックループを回せるかがプロダクト改善のカギです。先ほど、スピード感を持って体験を提供していくという話をしましたが、体験を提供するためには適切なフィードバックを得られているかが成否を分けます。 そして、このフィードバックループに多くの人を巻き込めるようにするのが『DeployGate』の最大の価値だと思います。ゆくゆくは、社外のユーザーを巻き込んだフィードバックループを当たり前にできるのが理想だと考えているので、一緒に併走してもらえると嬉しいです!

ー 皆さま、お時間をいただき、ありがとうございました!